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2025/04/05(Sat)09:37
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2018/07/23(Mon)08:32
平成三十年五月二十六日から三十日にかけて、中国杭州の余杭区瓶窑龍光寺主催による松本俊彰大和尚梵字書法展が、杭州西湖畔南山路の恒廬美術館で開催された。今回初の試みとなるこの催しは「慈雲広布」と題され、弘法大師によって中国から伝えられ日本で慈雲尊者によって大成され伝承されてきた梵学(悉曇学)を、既に相伝が途絶えてしまっている中国に逆輸入して再び広めようとするものである。日本より松本俊彰大和尚、加藤光映、五十嵐啓道の三人が招かれ、悉曇傳幢会の全面的監修によって、慈雲尊者真筆の遺墨と松本大和尚の揮毫をはじめ会員五師の作品全百点が展示された。松本大和上は日本に於ける慈雲流悉曇の第一人者として満九十五歳の高齢を推しての渡航である。
会場の入口は、浙江省社会科学院、浙江省宗教研究センター、浙江大学人文学院、浙江大学仏教文化研究センター、西北大学玄奘学院、湖州市仏教協会、金華市仏教協会、杭州仏学院、天台宗仏学院、江蘇省仏学院法界学院等からの御祝の生花で彩られた。
二十六日午後一時からの開幕式では、主催者である龍光寺・朱懐雲(釈月満)師が来場者に歓迎の挨拶を行い、この梵字書法展の開催に到る因縁を語った。次に学術支持団体である西冷印社が出版する西冷芸叢編集長・郭超英氏は、「梵字書道は仏教の枠内に止まるもので書道的な価値は大きくないと考えていたが、今回の展示を見るに至って実に表現豊かで芸術的価値が高いものであると認識を改めた」と語った。また天台宗仏学院常務院長・釈観初法師は、「梵字は梵天を起源とし仏教の経典は梵文より翻訳されたものである。天台宗仏学院にも梵文の授業はあるがこのような梵字書道は初めて見た。今後もこのような展覧会が行われることは国内の学者にとって大変に有用なことである」と語った。
松本大和尚は、「梵字はそもそも古代の中国から日本へと伝承され、私は八十年余りずっと梵字を勉強してきた。此度はこの機会を通して梵字を日本から中国へとお返しできる事を大変嬉しく思う」と述べられた。小衲は悉曇傳幢会を代表して当会設立の経緯を述べ、現在二百人程の会員が在籍している中で、中国から二名の僧侶が学びに来ていることは正に奇特なことであり、この朱懐雲(月満)師と今回通訳役をしてくれている楊盛(照常)師が今後の中国悉曇の復興と発展に寄与してくれることを願うと挨拶を述べた。
泰山大佛寺の釈玄泰法師は、「密教にとって梵字は避けて通れない重要な物であり、松本大和尚が高齢にもかかわらず中国へ来て頂いたということは正に皆さんの幸運である」と祝意を述べられた。
No.613|悉曇|Comment(0)|Trackback