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2025/04/04(Fri)01:59
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2018/07/25(Wed)08:36
二十八日杭州市郊外余杭区にある径山寺に参拝。ここも中国五山のひとつであり日本の茶道や金山寺(径山寺)味噌の発祥の地であると云われている。高野山を彷彿とする深山の上にあるが、山麓より立派な道路が整備されている。境内には古い建物と新しい建物が共存しており、至るところで造成工事中である。次々に大きな堂塔が建ち上がっているようであり中国仏教復興の勢いを感じる。
続いて龍光寺に参拝。ここはまだ小さな庵が一つ建っているだけであるが、裏山には元の時代に作られた十数体の磨崖仏群がある。一部破壊された跡も見られるが未だ発見されてないものもあるという。近年中国政府によって最重要文化財に指定されており、月満師はここに龍光寺の伽藍を復興しようと尽力しているところである。現在二階建ての僧院を建築中であったが、何年かすればここにも見ちがえるような大伽藍が聳えているのであろうか。夜、地元の名士に招かれ夕食を共にする。
二十九日杭州市街を観光。西湖南岸にある雷峰塔を訪れると、雲南省より来たという篤信の青年が待ち構えており入場料を布施してくれると云う。車椅子の松本大和尚に対面して五体投地の礼を執られた。話を聞くと雲南省の仏都鶏足山の関係者であり、新しく鋳造する梵鐘に尊勝陀羅尼の梵字を刻みたいとのこと。後日書いて渡す約束をして別れる。
三十日西冷印社見学、西湖で舟に乗り穏やかなひとときを過ごす。昼は道教の寺院である玉皇山福星観に参拝して精進料理を頂く。片付けと全ての予定を終了して、三十一日帰国の途に着いた。
中国の仏教は国家による厳しい統制下にあるのかと想像していたが案外活発に活動されており、文化面からも観光面からも復興が奨励されているような感じを受けた。現在公認されている仏教は浄土宗と禅宗色が強い顕教であるが、今後は密教に関心を持つ人も増えてゆくであろう。殊に梵字や真言に関しては、中国経由の悉曇が伝承されている日本への期待が高まっていると感じた。
(この文章は『高野山時報』平成30年7月21日号に掲載されたものです)
No.615|悉曇|Comment(0)|Trackback
2018/07/24(Tue)08:33
今回会場となった杭州西湖周辺は世界遺産にも指定された観光都市であり、中国文化が円熟した南宋時代の古都でもある。風光明媚な西湖は干潟を造成して作られた湖で、湖の北側に浮かぶ孤山には清朝末に創建され幾多の文人等を輩出してきた西冷印社があり、湖を縦断するように築かれた白提は石橋によって湖畔と結ばれ独特の景色を成している。この白提は唐代にこの地の治水を行った白居易(白楽天)に因んで名付けられたという。江戸時代以前、日本の学者や知識人達はこのような風景の描かれた絵画を見て憧憬の念を抱いていたことであろう。
今春慈雲尊者生誕三百年を記念して大阪府立近つ飛鳥博物館で「慈雲尊者と高貴寺展」が開催された。そこに出品されていた畳峰法護宛の書簡(高貴寺蔵)には、西湖と白堤の景色が描かれた箋紙に余白を埋め尽くすようにして尊者の筆跡が認められていた。月満師は展示されていたこの書簡を見て不思議な因縁を感じ、今回の梵字書法展を何としても成功させたいとの決意を新たにしたと云う。
二十七日には杭州随一の古刹である霊隠寺に参拝した。中国禅宗五山十刹の一つで、山の斜面に壮大な殿堂の数々が立ち並んだ大伽藍である。参拝者も多く生き生きとした信仰の息吹が感じられる。またここは弘法大師が福州に流れ着き長安に到る途中に参拝したと云われる聖跡でもあり、日中友好三十年を記念して建てられたという空海大師像の前で御法楽を捧げた。
二十七日午後より杭州仏学院にて松本大和上による梵字書道の特別授業が行われた。これもまた今回の大きな目的のひとつである。普段より仏学院の生徒にとって書道は必須の科目であり毛筆を扱うことは手慣れた業であるが、書法として梵字を学ぶという機会は全く無かったようである。初めての体験に戸惑っているように見受けられる。しかしながら書籍等は比較的自由に手に入るのであろうか、日本の参考書を持参し見よう見まねで練習してくる生徒もいた。また学院生ではないが情報を聞いて遠方より受講に駆けつけたという面々もあり、関心の高さが伺える。
つづく→
No.614|悉曇|Comment(0)|Trackback
2018/07/23(Mon)08:32
平成三十年五月二十六日から三十日にかけて、中国杭州の余杭区瓶窑龍光寺主催による松本俊彰大和尚梵字書法展が、杭州西湖畔南山路の恒廬美術館で開催された。今回初の試みとなるこの催しは「慈雲広布」と題され、弘法大師によって中国から伝えられ日本で慈雲尊者によって大成され伝承されてきた梵学(悉曇学)を、既に相伝が途絶えてしまっている中国に逆輸入して再び広めようとするものである。日本より松本俊彰大和尚、加藤光映、五十嵐啓道の三人が招かれ、悉曇傳幢会の全面的監修によって、慈雲尊者真筆の遺墨と松本大和尚の揮毫をはじめ会員五師の作品全百点が展示された。松本大和上は日本に於ける慈雲流悉曇の第一人者として満九十五歳の高齢を推しての渡航である。
会場の入口は、浙江省社会科学院、浙江省宗教研究センター、浙江大学人文学院、浙江大学仏教文化研究センター、西北大学玄奘学院、湖州市仏教協会、金華市仏教協会、杭州仏学院、天台宗仏学院、江蘇省仏学院法界学院等からの御祝の生花で彩られた。
二十六日午後一時からの開幕式では、主催者である龍光寺・朱懐雲(釈月満)師が来場者に歓迎の挨拶を行い、この梵字書法展の開催に到る因縁を語った。次に学術支持団体である西冷印社が出版する西冷芸叢編集長・郭超英氏は、「梵字書道は仏教の枠内に止まるもので書道的な価値は大きくないと考えていたが、今回の展示を見るに至って実に表現豊かで芸術的価値が高いものであると認識を改めた」と語った。また天台宗仏学院常務院長・釈観初法師は、「梵字は梵天を起源とし仏教の経典は梵文より翻訳されたものである。天台宗仏学院にも梵文の授業はあるがこのような梵字書道は初めて見た。今後もこのような展覧会が行われることは国内の学者にとって大変に有用なことである」と語った。
松本大和尚は、「梵字はそもそも古代の中国から日本へと伝承され、私は八十年余りずっと梵字を勉強してきた。此度はこの機会を通して梵字を日本から中国へとお返しできる事を大変嬉しく思う」と述べられた。小衲は悉曇傳幢会を代表して当会設立の経緯を述べ、現在二百人程の会員が在籍している中で、中国から二名の僧侶が学びに来ていることは正に奇特なことであり、この朱懐雲(月満)師と今回通訳役をしてくれている楊盛(照常)師が今後の中国悉曇の復興と発展に寄与してくれることを願うと挨拶を述べた。
泰山大佛寺の釈玄泰法師は、「密教にとって梵字は避けて通れない重要な物であり、松本大和尚が高齢にもかかわらず中国へ来て頂いたということは正に皆さんの幸運である」と祝意を述べられた。
No.613|悉曇|Comment(0)|Trackback
2017/07/15(Sat)21:38
7月21日(金)~31日(月) 9:00~16:00
悉曇傳幢会発足10年目を記念して総本山東寺にて梵書展(梵字悉曇の作品展)を開催します。
21日には東寺の縁日で弘法市も開催されます。入場無料ですので多くの方の御来場をお待ちします。
最新の情報はFacebookで御覧頂けます。
https://www.facebook.com/events/1593444620668195/?active_tab=discussion
No.610|悉曇|Comment(0)|Trackback